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■ フェレットってどんな動物?
食肉目イタチ科の小動物です。昔は狩猟に使われていました。
フェレットは毎日の散歩が必要なく、6畳程度の部屋の中で飼えるイタチ科の小動物です。 小動物と言っても非常に頭が良くいたずら好き! その良さを知ってしまうと、も〜ヤミツキになってしまいます。 複数匹一緒に飼う事(多頭飼い)も可能で、じゃれあったりバトルをしたりして遊びます。 アメリカやヨーロッパでは犬、ネコの次にメジャーなペットとして愛されています。 その歴史は古く、3,000年以上も前に家畜化が行われたという記録があるそうです。 日本ではあまり馴染みのないフェレットですが、古代エジプトの壁画にもフェレットらしき動物が描かれているほど 人と共に暮らしてきた歴史は長いのです。 一般的には紀元前4世紀以前、古代エジプトや古代ギリシャでウサギやネズミを捕るために家畜化されたと 言われています。 現在も狩猟用に飼育しているヨーロッパにフェレットが広まったのは、10〜12世紀頃に十字軍によって とされています。14〜16世紀のルネサンスの頃になると、裕福な女性の間でフェレットが飼育されるようにも なりました。当時のエリザベス女王の肖像画に描かれている白テンも実はフェレットでは?と言われています。 19世紀後半、イギリスではフェレットブームがピークになり、アメリカでは毛皮商人がスペインからフェレットを 輸入したのが始まりで、やがて毛皮用のフェレット飼育が栄えました。 現在は世界中で、狩猟用、毛皮用だけではなく医学研究用にも飼育されていますが、人によく馴れ、ほとんど 鳴かない等、犬やネコにも増して飼い易いためにペットとしての人気も高まっています。 フェレットは食肉目イタチ科の動物で、日本に住む同じイタチ科には、ニホンイタチ、イイズナ、オコジョ、 テン、クロテン、アナグマ、ニホンカワウソの在来7種と、 帰化種のチョウセンイタチ、アメリカミンクの 計9種がいます。 これらのフェレットの仲間達は全て野生動物ですが、ペットとして飼われるようになったフェレットは、現在は 去勢・不妊、臭腺の除去手術等を済ましたフェレット(=スーパーフェレット)で、主にアメリカやニュージー ランドから輸入し販売されていて、野生動物ではありません。 そもそもヨーロッパのケナガイタチまたはステップケナガイタチをペットとして飼い、長い時間をかけて ペットとして進化したと言われていますが、帰化した個体以外は自然界の中で生きているものはいません。 つまり、フェレットは野生には存在しない家畜動物なのです。 ■ 犬やネコに比べてどこが違うの?
フェレットは犬やネコに比べると、ちょうど中間のような性質です。
フェレットは、ネコほど身勝手ではなく、犬ほど従順ではありません。 性格は、どんな性格なの? を参考にして下さい。 犬より飼い易いところは、散歩不要で部屋で飼えるし、うるさく鳴かない。噛みつかれてもあまり痛くない?? ネコより飼い易いところは、慣れれば呼んだら来るし、人なつっこい。ひっかかれてもあまり痛くない?? 反面、犬やネコの様に体力もなく、強くないのですぐに逃げ出します。 飼い主に捨てられた場合、約1週間以内で脱水症状や外敵によって死んでしまいます。 たまたま生き延びたとして、日本の野生イタチ等に溶け込んだり交尾をした場合、最悪は自然の生態系に 影響を与えかねません。 何らかの理由で飼えなくなっても、捨てると言う最悪の行為だけは絶対にしてはいけません。 ■ どのくらい大きくなるの?
生後約半年で大人に成長します。
ペットを選ぶ上では、どのくらいの大きさになるかは重要な事です。 最初ペットショップで売られているフェレットは生後3〜5ヶ月が多く、オスの体重は2〜3ヶ月の赤ちゃんで 300〜400g台、体長20cm前後。 大人に成長したフェレットは1〜3kg台、30〜50cm程度ということです。 メスはオスに比べると幾分小ぶりです。 オスは大きくて丸い顔、メスは小さくて細長い顔をしています。 またマーシャル社のフェレットは、去勢・不妊されているため小柄なフェレットが多いです。 生後約半年で大人に成長します。 生後2〜3ヶ月の赤ちゃんフェレットの場合は、3〜5ヶ月目くらいで凄まじく成長をします。 ■ 身体の特徴は?
頭は小さく胴長短足で、しなやかな背骨を持っています。
身体の特徴は、頭は小さく胴長短足で、しなやかな背骨を持っています。 細長い体型なので、体長の割には小さく感じられます。 食肉目なので、当然動物性たんぱく質を主食としています。 犬やネコと同じように、それを捕らえて食べるための、 鋭くとがった犬歯が上下にあります。 体は小さいけど、噛む力は非常に強く、大人の親指のツメ位なら簡単に貫通する程です。 歯はフェレットが生きていくために大切ですので、絶対に抜かないであげて下さい。 つま先で歩く犬などと違って、フェレットは足の裏を地面にぴったりくっつけて歩きます。 骨格は、関節などがしなやかなので多少手荒く扱っても、大丈夫なようです。 ■ フェレットって臭うの?
フェレットの臭腺から臭いを発する事はありません。
「イタチの最後っぺ」 とも言われるようにフェレットも非常によく発達した臭腺を持っています。 繁殖を目的としない限り、 去勢・不妊、臭腺の除去手術等を済ましたフェレットを飼う事になりますが、 これらの手術は輸入前に施している仔がほとんどなので、臭腺から臭いを発する事はありません。 そのような手術を済ませていないフェレット(ノーマルフェレット)が販売されている事はほとんどないようです。 又、そのような手術を済ませていない場合は、超強烈な悪臭を放ち、発情期には大変凶暴になったり、 ホルモンの関係で病気になりやすかったり、と飼うのには障害が多すぎるようです。 (避妊手術をしていないメスのフェレットは発情期に貧血性の病気にかかって死んでしまうケースがあります。) おとなしく人なつっこい大変飼い易いフェレットというのは、去勢・不妊、臭腺の除去手術によって成し得ている わけです。 臭腺の除去手術を済ましたフェレットは、臭腺から臭いを発する事はありませんが、全く臭わないわけでは ありません。生き物なので多少の体臭はあります。 犬やネコより少々臭いますので、飼う場合はよく考えて下さい。 しかし時には手術で取り残してしまったり、 手術自体行われていないフェレットもいます。 そういったフェレットを飼う自信がない場合は、ペットショップで事前に、証明書などを見せてもらう等、 きちんと調べておく事をおすすめします。 もちろん臭腺や生殖器を持っている仔も、とても可愛い仔ばかりですが、自信がないのに、事実を認識した上で 飼おうとするのはおすすめしません。 去勢・不妊、臭腺の除去手術を済ませていないまま飼いたい方や、手術を施す予定の立てれる方に飼われる ほうがフェレットにとっても幸せな事だと思います。 上でも述べましたが、手術を施してあるとされていても、取り損ねてしまっている仔もいます。 だからといって可愛さが変わるわけではありません。 どんな事があっても、その仔は家族です。きちんと最後までかわいがってあげて下さいね。 (※手術を施したい場合は、フェレットの知識がある獣医さんにかかりましょう。) |